みなさんLinkedIn (リンクトインって聞いたことありますか?
LinkedIn は2003年5月にサービスを開始した、世界最大級のビジネス特化型SNSです。現在世界では7億2000万人程のユーザーがいて (2020年12月時点)、日本では230万人程のユーザー数です。
コロナ渦の影響もあり、SNSを使った採用や転職が注目される中、日本では現在急激にユーザーが増えています。いづれは他の国同様にFace Book並みのユーザー数になる可能性が見込まれます。
日本ではビジネスにもTwitterやFace Bookを使う独特の文化があり、LinkedInの浸透が遅れています。海外ではTwitterよりもLinkedIn ユーザーの方が多く、名刺代わりに使うことが一般的です。
私も転職エージェント時代は、LinkedIn経由でよくスカウトをしていました。現在はLinkedInを使った直接採用に力を入れている企業も多いです。転職エージェントをだけでなく、企業側とも直接接点を持つことができるLinkedInを使うメリットは非常に大きいです。
今回はそんな急成長中のLinkedInを活用した転職方法についてお話しをします!
LinkedInに登録をすると転職エージェントと企業の両方と接点をもてる
LinkedInはBizreachやエンジャパンなどの転職サイトではなく、無料のSNSです。それではなぜLinkedInを使った転職が可能なのかを説明します。
まず、LinkedInでは自分の経験、スキル、職務経歴などを公開できます。それを見たユーザーたちとビジネス上のつながりを構築することができます(Face Book の様に相互フォローもできれば、Twitterの様に一方的にフォローも可能)。
単にネットワーク構築だけではなく、ユーザー同士の詳細な経歴やスキルを見れるので、採用の為に活用している人たちはスカウトも積極的に行っています。
Linkedinのユーザーは主に書き3つのカテゴリーがあります。
- 一般ユーザー(キャリアアップやビジネスネットワーク拡大を狙っている人たち)
- 企業の採用担当者
- 転職エージェントのヘッドハンター

もしあなたが、Linkedinを使って転職を狙うとすれば、①のユーザーになります。②と③のユーザーはいづれも採用するための候補者を探しているので、①は②③両方からのスカウトを受けることになります。
また、Linkedinでは企業が採用広告も出しているので、そこから直接応募も可能です。
ちなみに、下記の手順(スマートフォン)で至急仕事を探していることを公開できます。
- 自分のプロフィール写真のアイコンをクリック
- プロフィール表示をクリック
- 「新しい仕事に関心があることを採用担当者に知らせましょう」をクリック

LinkedInを使うと外資系やベンチャー、IT系企業に転職がしやすい
「でも実際どんな企業がLinkedinを使って採用しているの?」
という疑問を持たれる方が多いと思います。もともとアメリカ初のビジネスSNSのため、以前は外資系の企業がメインでした。現在は日経のベンチャー企業や、IT大手も使っています(大手だと楽天、ヤフーなど)
特にIT系の会社は、SNSマーケティングに力を入れているところが多いので、SNS採用にも注力をしています。Netflixなどの大人気企業も案件掲載をしている時があるので、通常の転職サイトでは出会えない求人に出会えるチャンスもあります。
一方でIT系以外の日系の大手企業はあまり利用していないです(恐らく自社のHPからの中途採用や新卒一括採用がメイン)。
自分の働きたい企業が、外資系やIT系、またはベンチャー企業の場合は、Linkedinを活用した転職が十分可能だと思います。
LinkedInだけでは早急に転職先を見つけるのは難しいので転職サイト併用がオススメ
LinkedInを使うと、日ごろから転職エージェントや企業と接点を持つことで、いつでも転職できる環境に身を置くことができます。
一方でLinkedInは転職サイトではなく、あくまでビジネス特化型SNSです。早急に転職先を見つける必要がある場合には、Bzreachのような転職サイトを並行して利用する必要があります。
理由としては、早急に転職をしたい時に転職エージェントや企業にスカウトをされるかがわからない為です。また、転職サイトではないので、掲載されている案件も限定的なため、同時に多くの案件への応募はできません。
LinkedInに登録をして、転職エージェントや企業とのコネクションを日ごろから作りつつ、本格的に転職活動をする際は、転職サイトも並行利用するのが一番いいと思います。
LinkedInと転職サイトの利用目的の違いは下記です。
- LinkedIn→必要なとき転職できるようになるためのツール (転職潜在層向け)
- 転職サイト→早急に転職先を探している層向けのツール

Linkedinでスカウトをされやすくなるためのポイント4つ
① まずはプロフィールをしっかり記入する
Linkedinは基本的に全員フルネーム本名で登録します。プラス下記のようなキャリアに関して重要な情報を記載します。
- 現職を含めた職歴と職務内容
- スキル(TOEICのスコアなど)
- 学歴 (記載必須です!!)
- 実績・資格など
これらの情報を充実させることによって、企業の採用担当者や転職エージェントのヘッドハンターから声がかかりやすくなります。自分が採用をする側の立場になったイメージで、これだけの情報があればスカウトするなというレベルにすることがことがコツです。
ちなみにリンクトインだと英語でプロフィールを書かなきゃいけないイメージを持っている人も多いと思いますが、日本語でも全く構いません。それよりも必要な情報をしっかり記載することを心がけましょう。
② 顔がはっきりとわかるプロフィール写真を必ずのせる
次に重要なのはプロフィール写真です。TwitterではイラストでもOKですが、リアルなビジネス関係を構築するLinkedinでは、実際の写真をのせることが必須です!
実際は顔写真を載せていない人も多いのですが、顔がわかると安心感が桁外れに変わります。私が転職エージェントでスカウトをしていた時も、はっきりと顔のわかるプロフィール写真をのせている人は心理的にスカウトがしやすかったです。
ちなみに、自分で撮った写真ではなく、でプロにとってもらった写真を使うのがお勧めです。女性であれば、ヘアメイクもプロにお願いすると完璧です。今後も使えると思うので、1枚はビジネス用プロフィール写真を撮りましょう。
プロフィール写真を撮る時に気を付ける点:
- プロフェッショナルで清潔感のある写真
- 服装はスーツやジャケットを着るなどビジネス風に(職種による)
- 横顔ではなく正面からの写真 (腕組みポーズはやめましょう)
- 自然な笑顔
- 背景はシンプルに
※スマホの自撮り写真や、ペットや食べ物などの写真はプロフェッショナルではないので、やめましょう!
お金がかかるのは嫌だという方もいるかもしれませんが、人は第一印象が全てです。ちゃんとしたプロフィール写真を載せることによって、たくさんのスカウトを受けることができるのであれば、安いコストだと思います。
③ 自己紹介文とヘッドラインもしっかり書く
ヘッドラインの書き方
ヘッドラインはプロフィール写真の下に表示される一番重要なパートです。220文字まで書けます。下記に気を付けて書きましょう・
- 自分が何者か何をやっている人なのかが明確にわかる(会社員ならooでooの仕事をやっていることがわかる言葉)。
- 自分の強み、専門性や実績を表すキーワードをいれる。
- 自分の想いや情熱も伝わるとより良い。

自己紹介文の書き方
プロフィール欄はなんと2600文字まで書けます!アピールしたいことやキャリアのハイライトを惜しみなく書きましょう。
プロフィールを書くときに意識するポイント:
- ヘッドラインや職務経歴で書けないキャリアについての詳細を書く。
- 概要だけでなくなぜそのキャリアを選んだのか、どんな思いで仕事に取り組んだのかを伝える。
- 正式な職務経歴書ではないので親しみやすい文章で書く。
ヘッドハンターや企業に興味をもってもらえるように、自分らしさがわかる文章を書きましょう。
④ 推薦機能を使うと更にスカウトが増える
LinkedInには推薦機能があり、元上司やお客さん(LinkedInアカウントを持っている必要がある)に推薦文を依頼して書いてもらい、プロフィールページに記載することが可能です。
推薦者が実際に推薦文を書いて、web上にアップロードされるシステムなので、信頼性があります。
推薦文の依頼方法は簡単です:
- 推薦文を依頼したい人のプロフィールページにいく
- メッセージアイコンの隣のその他をクリックすると「推薦を依頼」があるのでクリック
- 相手が推薦文を書いてくれたら、通知が来るので内容を確認してアップロードする。
私が前職の社長やパートナーに書いてもらった推薦文です。
↓

以上です。
良い推薦文の記載があると信頼性が増し、スカウトの数が増えると思うのでお試しください!
LinkedInの自分のプロフィールのURLはカスタマイズが可能です。自動発行されるURLを自分オリジナルに変えたいときはPCでプロフィールをクリック→公開プロフィールとURLを編集(画面の右上に表示)からカスタマイズができます。
ヘッドハンターや企業人事からスカウトメールが来たときの対応方法
プロフィールや推薦状を充実させると、かなりの確率でスカウトメールが届くようになります。その時はどうやって対応するのがよいか、ヘッドハンターと企業人事別にお勧め方法をご説明します。
ヘッドハンターからスカウトメールが来た時の対応方法
下記が私がヘッドハンター時代に送っていたスカウトメールの一部です。
現在私の担当企業が開発本部のProject Managerの候補者をお探しの為、〇〇様にご連絡をさせて頂きました。先方はオンコロジー領域に注力をする大手外資メーカーです。もしご興味ございましたら、ご挨拶も兼ねてぜひお話ができればと存じますが、今週来週で1時間程度のZoom meetingが可能な日時はございますでしょうか。
上記のような特定のポジションに関する案内メールを書くタイプと、もっと一般的な内容(一度情報交換をしませんかという趣旨のメール)のメールを送るタイプがいます。
経験上私は、特定のポジション(あなたの経験にマッチしている)に関してアプローチしてくるヘッドハンターと話すことをお勧めします。
情報交換だけでも~の様なメールを送るヘッドハンターは、とにかく色んな人と面談して、もし紹介できそうな案件があれば紹介するというやり方でやっているからです。「今は転職をする気がありません」と言ってお断りをすれば問題ないです。
一方もしあなたが興味がある案件に関して、具体的な情報を持っていそうなヘッドハンターからのスカウトであれば、話だけでもしてみることをお勧めします。
もしまだ転職をするかを決めていない場合は、事前にその旨を伝えてください(今すぐ転職は考えていないけど、情報は知っておきたい etc)。もしそれで返信がないのであれば、信頼できないのでパスで大丈夫です。
なお、下記がヘッドハンターとの面談で気を付けることです:
- 転職することを決めているのか、情報収集目的なのかを明確にする。
- 自分がもし転職するなら絶対に譲れないポイントを明確に伝える(会社規模、ポジション、部下の有無、具体的な希望年収など)
- 職務経歴書は実際に案件に応募をすると決めてから共有する(知らない間に応募されていることを防ぐため)。
企業人事からスカウトメールが来た時の対応方法
次にヘッドハンターからではなく企業人事からスカウトメールが来た時の対応方法に関してお話しします。
まず、企業側から直接スカウトがあった際には、全く的外れな企業やポジションでない限り、お話しをしてみることをお勧めします。
外部のヘッドハンターではなく、社内の人事部の人間なので、さらにリアルな情報を得ることができます。また、良い印象を残れれば、今回は話が進まなくても、将来的にまた声がかかります。
一方で下記の点には気をつけてください:
- カジュアルに話しましょうという趣旨でも、面接の様にジャッジする部分もあるので、本当の面接に近い心構えで挑む。
- 企業の採用代行をしている会社の人の場合もあるので、その人のプロフィールもチェックする(代行だと良くないわけではないが、社員の人事の人ほど知識や決定権を持っていない)。
- 面談後もちゃんと連絡を取り合う(将来的なチャンスを逃さないように)。
以上、ヘッドハンターと企業人事別のスカウトメールの対応方法でした。
LinkedInの転職以外のビジネス全般におけるメリット4つ
① リアルなビジネスネットワークが構築できる
LinkedInでは一方的なフォロー関係ではなく、相互フォロー状態をつくることが重要です。LinedIn上で繋がると、ダイレクトメールを送ることができます。
メールでやり取りをした後に、Zoomで話しましょう!ということも良くあります。そこから新しいビジネスが産まれることもあります。
※繋がっていない人にダイレクトメールを送るには有料のプレミアムプランに加入が必要
② 普段知り合う機会がない有名人とも繋がることができる
LinkedInには多くの有名なビジネスパーソンが登録をしていて、普段は知り合う機会がない人とも繋がることができます。例えば有名な起業家の方と繋がって、コメントのやりとりをしたりもありうります。
実名&経歴を公開しているユーザーがほとんどで、安心できるLinkedInならではの環境です。また他のSNSと違い、まだ積極的に投稿しているユーザーが少ない為、アクティブユーザー同士で仲良くなれるのがポイントです!
③ ビジネスに役立つ最新の一次情報が手に入る
LinkedInはビジネス特化型というのもあり、仕事や人生で活かせる内容を投稿している人がほとんどです(思考法、原体験、ハウツーなど)。3000文字まで書けるので、長文を書いている方が多く、読みごたえがあります。
また独特のアルゴリズムのおかげで、自分にとって有益な投稿であれば、数週間前の投稿もタイムラインに掲載されるので、有益情報も見逃しません。
本などで得られる情報には時差がありますが、LinkedInではトップレベルのビジネスパーソンたちから最新の一次情報を得ることができます。
④ オンラインラーニングコースが充実している
ビジネス特化型のSNSだけあり、LinkedIn Learningという有料オンラインコースがあります(月2,990円で年間契約だと月1,990円)。ITスキルからコミュニケーションスキルまで幅広くカバーしたトレーニングプログラムをオンラインで受けることができます。

LinkedInを使った転職活動がオススメなタイプ
- 外資系、IT系、ベンチャー系企業に勤めている or 転職希望の方(特に珍しい外資系求人を探している人)
- 英語に抵抗がない方(求人案件も英語表記の場合があり、英語力が求められる案件が多い)
- よいチャンスがあれば転職をしたい方(潜在層として自分の市場価値を知りたい)
LinkedInを使った転職活動がオススメじゃないタイプ
- 日経企業(IT、ベンチャー以外)に転職希望の方
- 英語に抵抗がある方
- 早急に転職が必要な方(業界、職種によってはLinkedInの併用もお勧めですが、転職サイトの方が反応が早い)
ご自身の状況に合わせて、転職サイトなどと優先順位をつけて使い分けをしてみてください。

LinkedInを使って転職する方法のまとめ
Linkedinで転職をするためには下記の2つの方法があります。
- ヘッドハンターもしくは企業の採用担当者からスカウトをされる
- 求人広告から直接応募する
いづれの場合も、プロフィールがしっかりしていないと声がかからない&面接に進めないので、下記の点を気をつけまししょう。
- 職歴、職務内容、スキル、学歴などを明記する
- 顔がはっきりわかるビジネス用のプロフィール写真をのせる
- 自己紹介文とヘッドラインもしっかり書く
- 推薦状を元上司などに書いてもらう
また、ヘッドハンターや企業人事からスカウトメールが来たときは、下記を意識して対応しましょう。
- ヘッドハンター
自分にマッチしそうな案件を持っているのか、それとも無作為にダイレクトメールを送っているだけなのか、見極めてから話す。 - 企業採用担当
コネクション構築のために話してみるだけでもメリットがある。一方で会社側の人間にジャッジをされる機会でもあるので、対策などちゃんとする。
最後にLinkedInには転職関係以外にも多くのビジネスにおいてのメリットがあります。
ぜひビジネスパーソンとしての戦力アップのためにLinkedInをってみてください!